不動産の資産価値について、説明しておこう。
まず、土地であるが、前述したとおり、1物5価で何を信じたらよいかわかりにくい。「公示価格」「基準地標準価格」「路線価」「固定資産税評価額」「実勢価格」とあるが、それぞれ簡単に説明します。
- 公示価格・・・国土交通省が発表する土地売買の目安となる価格
- 基準地標準価格・・・都道府県が発表する土地売買の目安となる価格。公示価格を補う。
- 路線価・・・国税庁が発表する相続税・贈与税の目安となる価格。公示価格の80%相当が評価水準。
- 固定資産税評価額・・・市町村が発表する固定資産税を支払う基準となる価格。3年に一度の評価替えがあり、前年の公示価格の70%相当が評価水準。
- 実勢価格・・・実際に土地の売買が行われる価格。
消費者目線でいえば、実勢価格で実際に土地の売買が行われるので、これを一番意識することになるが、実際その土地を購入すれば、購入に係る税金(不動産取得税、登記税)、固定資産税、売却・贈与する場合は、相続税・贈与税とかかってくる。最初は、その元となる価格だと認識していただたらいいと思いますが、できれば、これらの価格を算定し、土地の価値がどの程度か知っていてほしい。
なぜなら、あとで言いますが、建物の価値はダイナミックに下がるが土地はいい土地を購入できれば、そんなに下がることはないからだ。資産を購入するという観点を忘れないでいてほしい。
建物は老朽化して、最終的には取り壊すなりして、形はなくなるので、資産価値も低下していく。建物の積算法では、法定耐用年数に従って、劇的に下がっていきます。新築で立てた木造の建物が、22年後にはゼロになります。しかし、いい素材で建てて、きちんとメンテナンスさえしていれば木造であっても築20年でも十分使うことができますので、そういう家を安く購入できれば、土地がいい土地であれば、資産価値は下がらないと言える。
ただ、良い不動産仲介会社や工務店、建設会社と出会い、ちゃんとした家を新築として購入できれば、自分の生活スタイルに合った自分自身の家を一生末永くその家に住むことができる。
次回は私が建てた注文住宅の話をしたいと思う。